東電株主代表訴訟第35回口頭弁論期日傍聴記

9月25日
前回の口頭弁論期日のご報告です。

勝俣らは津波15.7mを知っていたばかりか、
対策を遅らせ、しかも世間を欺いた

 10時33分、定刻よりやや遅れて開廷。傍聴席は8割ほど埋まっている。大竹裁判長が、今後の裁判の進行等を原告側と被告側に確認し、その後に海渡弁護士が準備書面(26)(平成29年9月8日付)に沿って陳述した。東電旧役員3人の刑事裁判(6月30日・東京地裁)後、2回目の代表訴訟の口頭弁論期日である。今回は刑事裁判の公判廷で新たに明らかになった事実を初めて追加主張した。閉廷11時17分。
 その後、記者会見、報告会・学習会(映画『「知事抹殺」の真実』上映会)と続き14時30分閉会。
1.口頭弁論期日
(1)原告と被告の主張
①津波予見性と回避策
被告(武黒他):原告らの主張する津波の予見可能性を否認。
原告:被告(武黒他)が指摘した「本件事故の発生を防止できる内容の結果回避措置」は何を指すのか分からない。津波を予見できたし、津波被害の回避もできたはずなのに怠った。単純なことだ。混迷させるな。
⇒(裁判長)原告の主旨は具体的で明らかだ。被告はもう少し具体的に明らかにせよ。
②文書送付嘱託申立
 刑事裁判で明らかになった文書を代表訴訟でも使用したいと原告が申し立てた。
 (内容は記者会見の質疑の項を参照)
(2)海渡弁護士の陳述要旨
・刑事裁判で検察官から238点の証拠が提出された。代表訴訟では可能な限り多方面から情報を集め解析してきたが、この刑事裁判でジグソーパズルのディティールがはっきりしてきた。
・被告らは東電設計による津波高計算は試算であると主張しているが、この計算は基準津波高を求める基礎資料となっているものである。計算結果が津波高15.7mになり対策の具体的な内容が検討され、2007年推本の長期評価に基づき2009年6月までには対策を完了する方針を土木グループが固めた。対策会議で勝俣らに特段の異論はなく、社の方針として確認した。即ちトップは津波15.7mを知っていた。
・10m超の防潮堤など費用は莫大なので、積み重ねてきた議論を武藤裁定により反故にし、対策を先送りすることにした。そのため世間を欺くためのロジックが必要になった。
・津波対策としても防潮堤を南側だけではなく敷地全面を覆う計画があったが、その経過を隠してきたことも分かった。
・刑事裁判の検察官役の指定弁護士は「東電の最高経営層として運転停止以外の適切な措置を講ずることができなければ運転を停止すべきだった」と主張している。代表訴訟でも参考とされるべきである
・原発事故後の8月~9月の間に何があったのか、隠そうとした悪事を明らかにする。
2.記者会見(文書送付嘱託のみ、それ以外は省略)
Q 文書送付嘱託の手続きと判断は? また刑事事件の裁判官が断ることがあるか?
A 被告人の意見を聞いて、(刑事)裁判所が判断する。断ることがあるかもしれない。
Q 刑事裁判の資料のこの裁判への転用はあるか?
A 刑事裁判の資料の転用は不可。しかし、私たちは被害者参加人の代理人として、また、被告側は被告人弁護人として、書証を見ているので、文書送付嘱託で出てこなければ、見ていないのはこの裁判所だけということになる。 
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3.学習会:映画『「知事抹殺」の真実』
 「知事は日本にとってよろしくない。いずれ抹殺する」(東京地検特捜部検事)から始まった佐藤栄佐久知事の筆舌に尽くし難い苦悩。知事は自分の周りの人たちが非常に厳しい取り調べを受けていることを知り、偽りの自供に追い込まれる。国策捜査によってことが進められ、最高裁で「収賄額ゼロ円の収賄罪」が確定した。何とも理解しがたい判決だ。映画の詳しいことはパンフレットやインターネットに譲るとして、私ごとを少し書きたい。
(1)「森の案内人」修了書授与式
 「森の案内人」は福島県が実施している自然観察リーダー養成講座である。座学・屋外観察・実習を組み合わせた1年間の講座であり、欠席すると落第し、欠席分を翌年度に習得しなければならない。私はこの講座に参加し2年目に無事終了。修了書を知事から直々に受け取った。
 その席で、佐藤栄佐久知事に「いつもお手紙ありがとうございます」と一言添えられた。「えっ!」驚いた。私が都路村議時代に大勢の議員の一人としてお会いしたことがあるが、個人的にも少人数グループでもお話ししたことは全く無かった。それなのにこの声掛け。
 実は、知事がプルサーマル反対、核燃料サイクル反対、再処理より直接処理、道州制反対、平成大合併に慎重(合併するもしないも自治体の意思尊重)など、国策に批判的な言動をされていた時に、度々知事にエールのFAXを送っていた。知事がFAXに自ら目を通し覚えておられた。
 佐藤栄佐久知事がこの本を出されてしばらくしてから20人程で知事を囲む会があった。知事の話を伺い、その後に食事会の2部構成。出席者のほとんどは著書を持って参加。うち1人が食事前の休憩時にサインをお願いしたところ、快く筆で丁寧に「耐雪凌霜 栄佐久 ○○兄」と出席者の名前も加え、印まで押して下さった。サイン希望者が次から次へと続き、知事は食事をする暇もない。スタッフが見かねて食事を促したところ、「今すべきことは食事よりもサインです」とそのままサインを続けられた。
 栄佐久知事のお人柄を表すこの2つのことを、映画を観ながら思い起こさずにはいられなかった。
浅田正文(原告、東電福島原発事故避難者)
今後の口頭弁論期日
次回:10月26日(木)16:30~ 東京地裁103号法廷(時刻要注意)
次々回:12月21日(木)13:30~ 東京地裁103号法廷(時刻要注意)
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