東電株主代表訴訟 第6回口頭弁論期日報告

5月1日

東電株主代表訴訟 第6回口頭弁論&報告集会の報告です。

口頭弁論
2012年3月5日に提訴して丁度1年がたちました。
4月23日、いつものように地裁前で横断幕をかかげ、道行く人たちに呼びかけます。
でも、あら、ちょっと違う。チラシを受け取ってくれるし、柔らかい顔でこちらを見てくれるひとたち。一緒に道に立ってくれる人も!マイクの話をじっと聞いていた若い女性は、突然駆け寄って「傍聴はできないけど、応援してる。それから、福島原発“事故”じゃなくて“事件”って言いましょうよ。」と呼びかけていたマイク担当さんに話しかけ去りました。
お~、そうなのよ、大賛成!城南信用金庫の吉原さんも事件と言ってたわよね。
そのあと早速ずっと「あの福島“事故・事件”は・・」と言ってくれてましたよ。(たんぽぽ舎のメルマガに、郡山の方の「福1事件」という表現があり、うんこれもいい。とにかく単なる“事故”で済まされないようにしなくちゃ。)
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東京地裁前・アピールの準備中

満員の傍聴席。それも初めての人が多いようで、とても嬉しい。やはり裁判長の交代のため?「おしどりさんの集会で知って」と傍聴体験の初の方々も。
前任の裁判長は、こんにちは、など挨拶したり柔らかな印象だったが、今度は?とちょっとこちらも緊張ぎみ。広い法廷もぎっしりの人で熱気が充満。

今回は、裁判長の交代による今までの弁論の結果の報告を、海渡弁護士が用意していました。しかし、直前の4月16日に、再稼働中の大飯原発の運転停止を求める仮処分の申し立てが却下されてしまいました!なんと、まるであの福島原発事故・事件がなかったかのように、規制基準を満たしているとして電力会社の言うままを認めるという従来どうりの判断で却下されたのでした。そこで、この裁判では、福島の原発震災の惨状がいかにむごいものであるか、現場で起こった衝撃的な現実という根本を、裁判官、被告にしっかりわかってもらうことが大切だと急遽内容を大幅に変更することにしました。

海渡弁護士の話は、まずはじめに、合法的に入れるようになった13年4月すぐに日弁連の調査で行った無人の福島県浪江町の何枚もの写真、それなのに慰霊の供花が絶えない請戸の浜の光景を法廷の壁に映し出しました。理不尽にも過去・現在・未来までもの生活の全てを奪われてしまった被災地、その副町長の講演での訴え「ほんの少しの時間でも結構です。想像していただけないでしょうか。」はこの法廷でも繰り返えされました。津波に襲われた浪江町では助けを求める人々の声を聞いてるのに、まさに捜索に入ろうといたその時の避難指示。救助が入れたのは1カ月後だったという。このような人々の地獄の詩、二階堂晃子「生きている声」を原告が朗読しました。その後「津波を予見することは可能であり、東電の津波対策は不十分であった」ことの証拠を列挙しました。

そして最後に海渡弁護士から今後の裁判の進行について、「前任の裁判長は“個々の役員の予見可能性に対する認識についての立証は原告は困難なので、被告がまず主張・立証すべき”としたので、今後そのように進めていいただきたい」と締めくくったのですが、後の報告会での解説によると、なんとその確認の発言は非常に大事なポイントで、裁判官や被告側から、なんの反論もなかったというのは、これを“認めた”ことになり大変な収穫になるのだそう。う~ん、それって素敵な置き土産?

なぜか?米国では民事訴訟でもディスカバリという証拠開示請求制度があり、資料がどっさり当事者に渡される。しかし日本にはそういう制度がなく、文書提出命令の申し立てなどで原告が手に入れられる資料は非常に限られてしまう。だから、今回は今のところ、全てではないものの苦労して得たテレビ会議録画記録、取締役会議記録のごく一部、株主総会での発言記録とわずかな材料で立ち向かわねばならない訳ですよね。

更に東電という巨大独占企業に対する情報公開制度がない(オーフス条約の未承認という問題だそう)のも障害だとして、真実の追求のために裁判所が積極的に訴訟指揮を執ることは公正な裁判に何ら反しない、東電の内部資料の情報開示が重要であると弁論は締めくくられました。
(*ワンポイント解説:オーフス条約は、環境問題における市民の権利=情報アクセス・市民参画・司法アクセス=を保障した条約)

さて、法廷は被告側からの予見可能性の反論は口頭陳述なしの準備書面の提出で、終了。何時ちゃんと反論を口頭で聞けるのでしょう。
そう、海渡弁護士の陳述が終わった時、控え目ながら拍手が起こったら、これまでと違い裁判長さっと片手を出しブレーキかかったけど、先ほどの確認といい、原告の詩の朗読も突っ込みが入ることもあるというのだから、「ほっ」ですね。このような粘りの海渡さんのお仕事、ありがとうございました。

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期日後の記者会見(左から只野靖弁護士、海渡雄一弁護士、河合弘之弁護士、木村結(原告)、山崎久隆(原告))

報告集会&学習会
報告会も50人ほどの人で満員です。感謝!
海渡・河合弁護士から、傍聴だけではわからないところの説明・解説がありました。
今回相手方から予見可能性についての反論の2が出たけれど、これは2年前の東電の事故報告書を引き写したもので“想定外、しょうがない”という自己弁護に終始。
しかし、東電自体は既に昨年12月14日と今年3月29日公表の「福島原子力事故の総括及び原子力改革プラン」で「事故は防ぐことができた、旧経営陣は誤り」と、方向転換をしている。こちらの主張がそのまま書かれており、はっきりと手落ちを認めている。
では、なぜ今反省しトカゲの尻尾切りをはじめたかというと、ひとえに柏崎の再稼働をしたいから!皆さん、脱原発のためにデモ、官邸前、パブコメ、各地の裁判、なんでもやりましょう!この裁判の今後の手に汗握る展開を注目し、みなさんで傍聴席を満席にしてください!と訴えた後、河合さんは飯舘村の村歌「夢大らかに」を独唱。そこに歌われる美しい村の風景に涙しました。
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(裁判の様子を報告する海渡弁護士)
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(飯館村の歌を熱唱する河合弘之弁護士)


その後、飛び入りで参加された井戸川前双葉町町長が発言されました。みなさんありがとう。本来なら私たちが立ち上がらねばならないが、力がなく、疲れ、やり方がわからない。長い間、東電と国の言うことを聞いていれば事はうまく運ぶと思い、状況が変わった今もまだそのままの首長がいて孤立した。町を守ることは県内に住民を止め置くことではない。しかし双方の県知事同士で取り決めないと災害救助法が適用されないが、福島県知事は協力しなかった。いまだに県外に出たいのに出られず困っている人たちがいる。年間20ミリシーベルトで住めと言われている福島県民は人権を無視されている。町長を辞めてこういう場にも出られるようになった。この事故のもたらした犯罪は底しれない。と話されました。
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(飛び入り参加の双葉町前町長の井戸川さん)

第2部は「日本経済再生のための東電解体」eシフト編 発刊記念!で著者の一人で原告の堀江鉄雄さんから「なぜ、東電は生き残ったのか」を解説してもらいました。
雑駁に纏めると、賠償金は東電に返済義務のない交付金(贈与)から全額支払われており、そのお金は全て国民の税金や電気料金から出ているということ、実態は破たんしている東電をつぶさないための見事な仕組みを作り上げているんだ、とわかりました!勿論今後一体いくらあったら済むのかは全くわからない、東電は自分の金は全く出していない、加害者東電が窓口だから出し渋ることになってるのも変だし。交付金は前受けで賠償は後払いで少ししか払ってないので東電に金利が入るし。えっ、何それ、どうして?でしょ! この合同ブックレット(650円)でそのカラクリをぜひ合点して、周りの東電がつぶれたら日本経済は駄目になると思ってる人々にお知らせください。
ちょっとネタばれしますと、それで守られている大きなのがメガバンク。預金を移すことや、莫大な利益になる引き落とし手数料を城南など他の口座に変えることで、私たちの意志表示が出来ます。 

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(熱弁する堀江さん)

ついでに、同じく新刊の「原発をゼロにする33の方法」(ほんの木)も読みやすくひとりで始められる行動がインタビューで沢山紹介されているので、おすすめ!!この訴訟のことも原告の木村結さんが書いてます。周りのかたにも、勧めてくださいね。

とそんなこんなで、盛りだくさんの一日が終わりました。次回の口頭弁論6月5日も”私たちは福島の原発事故・事件を忘れない”ことを大勢で法廷に詰めかけ、一緒に訴えましょう。

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