第18回口頭弁論期日の報告

7月10日

前回の口頭弁論期日の報告です。



東電株主代表訴訟 第18回口頭弁論の報告

 2015年6月18日(木)午前10時半より、いつもの103号法廷で行われた。重大な証拠をもとにして、東電の役員たちには、福島第一原発に津波が襲うことについて「未必の故意」というべき重大な責任があることは間違いないと示すことが出来た、記念すべき口頭弁論となった。その理由は、事前に提出された「準備書面12」に詳しく示されている。

・傍聴席のみならず原告席も満員となり、この画期的な弁論に聞き入っていた。数人が入廷できなかったようである。
・原告側より出された求釈明(準備書面12)に対して、裁判所より14日までに提出を被告補助参加人側に求めたが、被告側が渋り、遅くとも7月15日までに提出することとなった。
 裁判所から前回の期日において、マスキングされている教授名、不可避の結果どのような対策を取る予定だったのか、必要な部分について、上記準備書面と同じように、補助参加人が回答することになった。
・原告代理人・海渡雄一弁護士が準備書面12の要点を、パワーポイントを使って、以下のように説明した。

海渡雄一弁護士の説明要点
・準備書面12は丙85~90号証に関する釈明を内容としているが、これらの書証を提出するに当たり、第三者に開示しないように被告側が要求するなど、数々の条件がつけられ、さらに必要と思われる項目が削除されていたことは、大変に遺憾に思う。
・これらの書証の一部は、福島原発告訴団の申し立てに基づいた、検察審査会の決定などにおいて存在が示されていながら、原告側の要求にもかかわらず今まで提出されなかった。
・平成20年9月10日「耐震バックチェック説明会(福島第一)議事メモ」には、議事メモには掲載しない旨の記述があるが、内部的メモかもしくは参加者が取っていたメモがあれば、証拠として提出することを強く求める。
・上記の書証には「津波対策は不可避」なる旨が示されている。出席者は小森所長だけが示されているが、同席者がいないはずはないと思われる。実際はどうであったのか。
・土木学会に津波の検討を依頼したのは、結局のところ、不可避な津波対策を先送りするものでしかないことを示している。
・検察審査会議決(平成26年7月23日)では、土木学会への依頼は時間稼ぎであった旨が示されているが、上記の書証でも証明された。
・福島第一原発は近いうちに寿命を迎えるため、多額の費用のかかる工事を決断できなかった。津波対策の結論を先送りすれば、バックチェックが終了する時期が先延ばしとなり、多額の改修費用の支出を決断しなくて済むと考えたのではないか。

記者会見の様子
 裁判所内の記者会見室で行われた記者会見では、10人以上の記者が参加した。
・海渡弁護士が口頭弁論の内容を説明した。今回、被告側補助参加人より提出の書類は、福島原発告訴団からの申立により検察審査会での審査の結果、存在が明らかになったにもかかわらず、さらに裁判所からも強く促した結果、やっと提出された。しかも、第三者に開示しないと条件が付けられた。この書類には「津波対策不可避」と明記されており、福島原発事故の責任は免れないことが分かった。さらなる書類の提出を強くせまっており、今後さらに明確な展開となると思われる。
・河合弁護士の発言は以下のとおり。被告側補助参加人より付けられた書類提出における条件はかなり不当と思われたが、「文書提出命令」の申し立てなどして、それが却下されて異議申し立てする場合などが想定され、その審査などで1年以上かかることが予想されたので、あえて受け入れた。この書類からでも、社長らの策動は「未必の故意」と言えると思う。このような進展は、福島原発告訴団の申し立てにより、検察審査会から出た議決で存在が明らかになっていたことが大きい。
P6185906.jpg

裁判報告会・学習会
 午後1時半から参議院会館で行われた。多くの人が詰め掛けて、部屋に入ることができず、20人ほどが帰られた。画期的な内容の口頭弁論であったためであると思うが、さらに、12時より東京地裁の前で、福島原発告訴団による検察審査会への要請行動が行われたので、それに参加後に出席した人もかなりいたと思われる。
 海渡弁護士による今日の口頭弁論の解説の後、学習会での河合弁護士の話は以下の通り。
P6185935.jpg



河合弁護士の講演の概要

P6185940.jpg


・自身の監督映画『日本と原発』の上映は、今後の予約だけでも160か所もあり、全国に広がってきた。第2弾として、自然エネルギーをテーマにした映画を製作する予定だ。
・高浜原発差止仮処分決定は大飯原発差止判決を進化させたものであり、原子力規制委員会の新規制基準は、科学的見地からダメと判断された。
・樋口裁判長は決定日前に名古屋家裁に転勤していたが、緊急の案件として、職務代行申請をして名古屋高裁で認められたため、差止仮処分を出すことができた。
・川内原発は、火山噴火が予測されたら燃料を取り出して安全なところに移すとしているが、そのような処置が出来るような早期の噴火予測は不可能と多くの火山学者が断言している。
・伊方原発の現地は本訴で手一杯のため、100km圏内の広島で差止仮処分の申請をすることを考えている。キャッチフレーズは「ヒバクは一度でたくさん」「原発と原爆は同じ」。
・原発再稼働差止訴訟を中心にして、株主代表訴訟、刑事告発訴訟、損害賠償訴訟、メーカー訴訟は相互に関連があるので、連絡を取り合いながら進めるのが大切である。例えば、福島原発告訴団の刑事告発により、検察審査会が、東電役員が津波対策を不可避と考えていた証拠の存在を示していたので、株主代表訴訟で証拠書類の現物を提出させることが出来て、東電役員の責任が明確になった。
・日米原子力協定には、原発をやれともやめろとも示されていない。それゆえ、この協定を破棄しなくても原発をやめることは出来る。
(原告 野村)

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

NoNukes0311

Author:NoNukes0311
東京電力取締役の責任追及する:東電株主代表訴訟の公式ブログです。
裁判の報告や提出書面などをお知らせしています。

▼カンパのお願い
郵便局口座:00140-3-633169 「東電株主代表訴訟」

銀行口座:
[New]城南信用金庫 新橋支店(普通) 4 8 0 7 8 2 「東電株主代表訴訟」
三菱東京UFJ 銀行 多摩センター支店(普通)0229479「東電株主代表訴訟」


フェイスブック:https://www.facebook.com/tepcodaihyososho

カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最新記事
カテゴリ
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
Twitter
リンク
QRコード
QR
日本と原発
RSSリンクの表示
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

カウンター