3月22日の第39回口頭弁論の傍聴報告

3月26日

前回の期日の報告です。

【第39回口頭弁論概要】

10:30裁判官が入廷し、大竹裁判長の「では始めましょう」の言葉で開廷しました。
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■ 前回の期日以降の準備書面等ならびに相手方の対応についての確認事項

(1)原告 3/9付準備書面(33)提出
    →被告・補助参加人は反論を行う。次回進行協議前の5/7までに提出する。
(2)原告 甲278号証、279号証の写し1、2提出
(3)原告 3/9付文書提出要請7提出
   →被告・補助参加人は検討し、提出可能であれば5/7までに提出する。
(4)原告 3/9付上申書(進行中の刑事裁判で提出されている文書の送付嘱託)
   →すでに刑事裁判所に連絡済みで、刑事裁判所からは検討する旨電話で連絡あり。ただし核物質防護情報は慎重な取り扱いが必要との連絡があった。
(5)前回期日に原告より、被告・補助参加人提出の丙167号証の1などについて尋問で使用したいとの申し出があったが、被告・補助参加人検討の結果、訴訟以外には使用しないとする証拠契約で制限がかかる文章に当たるということで、原告側がどういう使い方をするかを提出し、裁判所で判断する。海渡弁護士が、基本的には準備書面への引用、証人調べで使用することを考えているとコメントした。
(6)補助参加人 3/9付第25準備書面提出 この通りの陳述とする(口頭での陳述はなし)
   →原告は反論するかどうかを検討し、反論があれば5/7までに提出する。
(7)事実経過表の項目79の時期について、会議開催日付が1年食い違っている件(丙98号証の1)に関して、被告・補助参加人がそれを裏付ける資料の提出を検討する。提出するならば5/7を目処。

■ 甫守弁護士が準備書面(33)および文書提出要請7、上申書に関して口頭陳述を行った。

(裁判長より「意見陳述の希望があるんですって?進行協議の時には申し出がありませんでしたけど」と、一言あり)
(1)裁判所から、予見可能性の基礎となる津波およびその高さをはっきり特定できないかとのことであったが、津波高さを数値によって厳密に特定することは困難であり、準備書面中の3つの津波
(明治三陸、延宝房総、貞観)は、いずれの場合でも10m盤を浸水する津波であり、結果回避措置が、3つの津波のいずれの計算結果であっても影響を受けることはないと説明した。
(2)3/9付文書提出要請7および上申書で、東京電力・補助参加人に提出してほしいとした
資料の説明を行った。
・ 福島第一原発のモニターの会合のおり、小幡ますみさんが勝俣氏に対して「自家発電機が地下にあり津波が来たら大変だと指摘したが、勝俣氏は全く取り合わなかった」と陳述書にある。この資料があれば一切を出してもらいたい。
・ 国会事故調には詳細が書かれているが、リスク管理委員会及び原子力リスク管理会議の資料が刑事裁判でも提出されていないので、本件では東京電力に出してもらいたい。
・ 2011年東北地方太平洋沖地震津波インバージョンモデルL67モデルに関する一切の資料を出してもらいたい。
(3)3/9付上申書で、文書送付嘱託の対象文書のうち、刑事裁判所に優先的に提出してほしいとした資料とその理由について説明を行った。
・ 高尾誠さんのメールが印刷されているもの
・ 東京電力の担当者のメール
・ 品質システム文書なども重要と考えるので出してもらいたい。
今後の新たに指定した期日の日程確認を行い、閉廷しました。
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【記者会見】

  口頭弁論を終えて、海渡弁護士、甫守弁護士、木村結さん、堀江さんにより記者会見が行われました。
 冒頭、海渡弁護士より概況の説明がありました。
  双方の主張も煮詰まってきて、そろそろ証拠調べに入ろうかという話もあるが、刑事裁判の証拠調べが怒涛のように始まっていて、それが夏ごろまでに何回かあるので、その後ぐらいから始めようかということになっている。そういう状況の中で重要証拠がどのくらい使えるか、すなわち証拠があっても、証拠契約というものがあって、準備書面に引用したり傍聴人にも見えるように映写することができるか、などの問題がある。そういう証拠調べの環境を整えてゆくことに取り組んでいる。
 
 続いて甫守弁護士より詳細について説明がありました。
 裁判所は、予見対象となる津波について15.7mに一本化してほしいという主旨だったのかなと思うが、予見可能性の基礎になるというのは違うので、絞ることは難しい。明治三陸だけではなく、準備書面中の3つの津波(明治三陸、延宝房総、貞観)のどの津波がきても10m盤が浸水する可能性に変わりはなく、どれがきても原子炉はメルトダウンする。3つの津波のいずれの計算結果であっても、結果回避措置が影響を受けることはないと陳述したことを説明した。工学的余裕の観点からも数字ギリギリで対策をとることは考えられないので、対象となる津波を限定したり、数字を決め打ちすることはできない。
 文書提出要請7と上申書を提出したが、刑事裁判に出てこないものもあるので、本件に関わるものはそれも出してくれるよう要請している。
 次に木村結さんから、期日は今回で39回にもなるが、日本の裁判がこれほど長く時間がかかるのは「ディスカバリー制度」がないことが原因との指摘がありました。
 「ディスカバリー制度」のもとでは、被告、原告、双方が全ての証拠を出し、その証拠をもとに議論するが、日本の裁判ではそれができない。そのため、相手方の持っている証拠がわからないままブラックボックスに手を入れて証拠を探すような形にならざるを得ない。ぜひ、メディアの方もこの点の問題提起も含めた記事をお願いしたい、という話をされました。
 「ディスカバリー制度」に関連して、海渡弁護士からも補足がありました。
 併行して進行している刑事裁判は検事役の弁護士が全ての証拠を開示しており、完全に「ディスカバリー」になっている。刑事裁判としては異例で、これまで検察が証拠を出してこないことに苦しめられてきた弁護士だからこそである。しかしこの民事訴訟では、東電も代理人も刑事裁判を理由に資料の任意の提出をせず、いかに悪辣な訴訟手続きをしているかがわかる、と説明がありました。
 このあと、要請している文書(6件)に関して若干の質疑応答があり、また関連裁判でも10m盤を超える津波の予見は可能だったという認識が共通になりつつあるとの話があり、記者会見を終了しました。
 

【報告&学習会】

 最初に甫守弁護士より、個人責任を追及しているのは刑事裁判とこの裁判である。刑事裁判がハイスピードで進み、その結果を生かしそちらを睨みながらやっていこうとなっている。大竹裁判長は4年以上で長くなるが、良い裁判長なので続けてやってもらいたいとのお話の後、期日の詳しい報告をされました。
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 その後、井戸川さんより「まやかしの原子力防災が生んだ福島東電原発事件」という題で、当時、双葉町町長だった時に配布されていた資料をもとにし、帰ることのできない片道切符の避難計画は犯罪である。原発事故で避難する義務は国民にはないこと。義務のないことを立地自治体はやるのか等のお話しをされました。詳しくは https://ssl.twitcasting.tv/maruo_yukifumi/movie/450825130
( @maruo_yukifumi )で報告集会を見ることができます。
 原告:七戸(記)
 次回口頭弁論:5月17日(木) AM10:30東京地裁103法廷

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