9月18日
先週の第2回口頭弁論期日は、暑い中、傍聴においでいただきありがとうございました。
また、遅い時間にもかかわらず、報告集会にも多くの方がおいで下さいました。
あらためて感謝いたします。
原告の原田さんからのご報告です。
なお、次回第3回口頭弁論期日は
11月
16日(金)
10時半~103号法廷です。
よろしくお願いいたします。
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2012.9.13 第2回口頭弁論を傍聴して考えたこと9月も半ばだというのに真夏のような暑さの中、裁判所前で横断幕を持ち道行く人に拡声器で呼びかけるも、あまり反応はありません。
けれど今回も傍聴は抽選となり、法廷内は満席の状態でした。
皆起立したところで裁判長の「こんにちは」の挨拶に緊張が和らぎました。
裁判進行等のやり取りのときも少し関西弁の裁判長の言葉はちょっとほっとします。
今日は第2回口頭弁論期日、原告の「原発そもそも論」。
河合弁護士による「事故を起こした原発の歴史と取り巻く原子力ムラの問題について」と、
海渡弁護士による「原発というものが地震・津波に対していかに脆弱かを、浜岡原発訴訟と柏崎刈羽原発事故の実際例から検証する」といった内容で、パワーポイントを用いたわかりやすいプレゼンでした。
河合弁護士のプレゼンは……
なぜ原発がこの狭い日本の国土に毎年のように54基も作られたのか。
日本に原爆が落とされ敗戦した8年後、アメリカが国連で原子力平和利用提言を行ったわずか4ヵ月後に日本で2.5億円もの原子力予算が成立という事実。
原発の目的は、1.機能しない「自己完結型永久エネルギーの獲得」と、
2.秘密にされていた「核兵器開発能力の培養・維持」のためで、
そのために原子力ムラなる巨大利権構造が構築され、日本の経済を牛耳り司法をも巻き込み、今も国民を洗脳し、税金や電気料金として金を巻き上げていること。
海渡弁護士のプレゼンは……
事故を起こした福島原発の中は未だに誰も見ることができない状況ですが、浜岡原発4号機の格納容器を下から見た写真や、制御棒を動かすための配管やケーブルの写真を見ると、本当に脆弱なことがはっきりわかりました。
また、地震による地盤沈下や陥没などの写真もものすごいものでした。
残念ながら時間が足らず、次回はこの続きからとのことです。
「原発の歴史」も「原子力ムラ」も何となくは知っていました。
しかし今日、現実に裁判という公の場での説明を聞き、東電の問題は今の日本の問題そのものなのだと再認識しました。
私は、日本は平和でいい国とずっと思っていましたが、時々再審裁判やおかしな事件に疑問を持つことがありました。
国が情報を隠したり、テレビや新聞が国民のデモを報じなかったり、専門家が嘘を言ったり、常識では考えられないような日本になっていたことに、3.11以降、多くの人たちが気づき、憤りを感じ始めました。
原子力規制委員会の委員の多くが原発利権にまみれた原発推進派の面々であることも、誰が考えてもおかしなことです。
ニュースでは重要なことは報道せず、党員しか投票できない自民党総裁選の候補が「原発はなくさない」と公言するのを延々と垂れ流しています。
原発事故の反省もなく、福島の現実も見ず、国民の声も全く聞いていません。
そして3.11から1年半経った今、福島から遠く離れた私の周りはもう既に地震・津波の被害も原発事故も終わったかのようになっています。
それもこれも戦後作られた日本の構造や原子力ムラなる利権が未だにあるということに他ならないということなのですね。
しかもこんな地震多発国に、こんな脆弱で危険な原発を作ったなんて…!
3.11が起き、私たちは気が付いてきました。
国民や一般企業の負担で東電や金融機関、政府官僚が守られている今の日本は民主的な資本主義国家でしょうか?
このままこども達にこの国を渡せますか?
原子力ムラの根幹をなす東電の責任をこの裁判で追及し、きちんとした事故の検証、補償、人々の救済ができるようにしなくてはなりません。
そこからこの国の新たな一歩が始まるのだと思います。
これは永いことこの現状に気づかず放置し、福島原発で事故を起こさせた私達大人の義務です。
私は今日、この裁判を傍聴して、「株主代表訴訟」の重大性に気づかされました。
次回の裁判も少しでも多くの方々に来ていただくことが、この裁判に注目が集まっていることを裁判所に知らせるとともに、被告らに対する大き なプレッシャーとなります。
是非皆様にも「東電株主訴訟」を応援してほしいと思いました。
(原告 原田)
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以下、当日配布資料です。
報告とともにご覧ください。
(PDFが開きます)
・河合弁護士
http://db.tt/ghgUBEK1・海渡弁護士
http://db.tt/xOpsPIH8 (※8.75MB)
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